アトピー性皮膚炎の基礎知識
2017年04月10日更新 2017年02月28日公開

ステロイドに関する正しい知識、もっていますか?

ステロイドは、アトピー性皮膚炎などの皮膚のトラブルの治療で用いられることがあります。心配されることの多い副作用や正しい使い方、アトピー性皮膚炎以外での使用機会などに関して、ドクター監修の記事で解説します。

ステロイドにはいくつか種類があります。その中でもステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎などの治療に処方されることがあります。さまざまな効果がある反面、副作用が心配されることも多い薬です。今回はこのステロイドに関して、その概要や具体的な副作用、正しい使い方などを解説します。

ステロイドを使ったアトピー治療とは

ステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎などで処方されることのある塗り薬の1つです。まず、アトピー性皮膚炎について解説します。

アトピーは皮膚が炎症する病気

アトピー性皮膚炎とは、免疫機能の過剰反応によって肌が炎症を起こし、強いかゆみなどが起こることがある病気です。かゆみの他には、以下のような症状がでることがあります。

  • 痂皮(かひ)

かゆみを我慢できず肌をかきむしってしまい、その後にかさぶたができる症状のことを指します。これを繰り返してしまうと皮膚が厚く硬くなり、苔癬化(たいせんか)と呼ばれる状態になることがあります。

  • 乾燥

皮膚の水分が不足し、かさかさした状態が続く場合があります。

  • 丘疹や(きゅうしん)や紅斑(こうはん)

丘疹はぶつぶつと肌が盛り上がること、紅斑は赤い腫れができる症状です。

治療方法はいくつかある

アトピー性皮膚炎のはっきりとした原因は現時点ではまだ解明されていませんが、治療にはさまざまなアプローチが行われています。薬物での治療以外にも、漢方療法や食生活の見直しなどが主な手段として用いられています。

ステロイド外用薬は塗り薬の一種

外用薬(塗り薬)を使う場合、その選択肢の1つとしてステロイド外用薬と呼ばれるものが存在します。肌の炎症を鎮めるなどの効果があるとされていますが、外用薬には他にもカルシニューリン阻害外用薬(タクロリムス軟膏)などがあり、症状や患者の要望に合わせて使い分けることが多いようです。そのため、アトピー性皮膚炎の治療にはステロイドが不可欠というわけではないといわれています。

ステロイドによって得られる効果と副作用

ステロイド外用薬には、以下のようなメリットや副作用があるといわれています。

ステロイド外用薬のメリット

ステロイド外用薬の特徴として、早く現れる効き目と、高い改善効果が期待でることがあげられます。

ステロイド外用薬のデメリット(副作用)

ステロイド外用薬の副作用には、大きく分けて使用中にのみ起こる可逆的なものと、使用をやめてもおさまらない不可逆的な症状の2種類が多く見られます。

  • ニキビや毛包炎(もうほうえん)

可逆的なトラブルとして、ニキビや毛包炎(毛嚢炎:もうのうえんという場合もあります)などの、毛穴に関する症状が出る場合があります。

  • 皮膚萎縮

効果の強い製品を長期間の使用によって、肌が薄くなる場合があります。こちらはステロイド外用薬の使用をやめても症状が続く、不可逆的なトラブルとされています。

ステロイドはよいもの?悪いもの?

ステロイドはアトピー性皮膚炎の治療において、その効果の高さや即効性から有効な手段の1つとして考えられています。しかし、それと同時に、副作用の心配をする人も多い薬です。たしかに、ステロイド外用薬を使用すると副作用が出る場合もありますが、正しい使い方をすることで、安全かつ効率的にアトピー性皮膚炎の改善に効果が期待できるとされています。

医師は、治療に有効であると判断してステロイド外用薬を処方します。そのため、医師に指示された通りの方法で使用することが大切です。

ステロイドの間違った使い方

ステロイドを使用する際は誤った使い方をしないよう、次のような注意が必要です。

医師に指示された量や回数を守る

副作用を心配して勝手に量や回数を減らしたり、使うのをやめたりすることは、症状の悪化などにつながる可能性があります。症状の改善が見られた場合や、逆に効果を感じられないときにはどうすればよいのかを、事前に医師へ相談しておくことをおすすめします。また、使用中に異常が出た場合にもなるべく早めに医師に相談するとよいでしょう。

指示された部分以外に塗ってはいけない

アトピー性皮膚炎は全身に症状が現れる病気ですが、身体の部位によって使える薬は異なる場合があります。個人差はありますが、薬の効果が出やすい場所や、反対に出にくい場所などもあるので、身体の部位ごとに薬の使い分けが必要な場合があります。詳しくは医師の指示に従ってください。

アトピー以外でも使われるステロイドを使った治療

ステロイドは他にも医療の現場で使われる機会があります。たとえば円形脱毛症などでも、治療にステロイド外用薬が使われる場合があります。その際にも、適切な使い方を心かげてください。

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